前置詞は、その後に続く名詞などとひとつになって<前置詞+語句>の形の句をつくるんだ。
この句は、前の名詞を修飾したり→ 形容詞の働き→形容詞句
前の動詞を修飾したり→副詞の働き→副詞句
日本語でいうと「が」「に」「の」などの助詞に近い働きをするんだけど、日本語の助詞を違うのは、英語の前置詞にはひとつひとつにちゃんと意味があるよ。
それじゃあ、いろいろな前置詞について学んでいこう!!
前置詞の区別は英語のつまづきポイントのひとつだから、頑張ろうね!
前置詞の働き
Sora も言っているように、前置詞は名詞や代名詞の前に置くもので、前置詞と(代)名詞で1つの「句」を作るのよ。
形容詞句と副詞句
<前置詞+(代)名詞>のまとまりである「句」には、形容詞や副詞の役割があるため、「形容詞句」または「副詞句」と呼ばれるんだ。
- 形容詞句は名詞を修飾する役割があります。
- 副詞句は名詞以外(動詞・形容詞・副詞・文全体など)を修飾します。
形容詞句 ▶ The pen on the desk is mine.(机の上のペンは私のです)
on the desk が 名詞である the pen を修飾しているので、この場合の on the desk は「形容詞句」です。
副詞句 ▶ I put the pen on the desk.(私は机の上にペンを置きました)
on the desk が 動詞である the pen を修飾しているので、この場合の on the desk は「副詞句」です。
形容詞句と副詞句を見分け方は、前置詞が名詞を修飾しているか、動詞を修飾しているかどうかを確認すること!
前置詞のあとの語
前置詞のあとにくる名詞などを前置詞の「目的語」という。
前置詞の目的語が代名詞のときには、必ず「目的格」になるよ!覚えておいてね。
● I went to the restaurant with her.(私は彼女とレストランへ行きました)
↑この場合、with she とは言わないよ。
「動名詞」も前置詞の目的語になります。
● He is good at playing the guitar.(彼はギターを弾くのが得意です)
この場合の前置詞の目的語は playing the guitar です。
in, on, at の働き
前置詞の中でもよく使う「at」と「on」と「at」は、主に時間や場所を表す名詞の前に置かれる。
それぞれの前置詞にどのような意味があるかを理解して使い分けができるようになろうね。
in は空間、on は接触、at は地点を表すよ。
in の意味と働き
in は、ある空間について「~の中に、~の中で」という時に使うのよ。空間的な広がりの中にある(いる)イメージを思い浮かべてみてね。
空間について「~の中に、~の中で」の例文を以下に紹介していきましょう。
● ● There are six donuts are in the box.
▶ 箱の中にはドーナツが6個入っています。

● My brother is in France.
▶ 私の兄は、フランスにいます。
● He’s the greatest man in the world
▶ 彼は世界中で一番偉大な人です。
● I’m in the gym.
▶ 私は体育館にいます。
in は、年、月、季節のように「範囲のある時間」にも使うよ!
「範囲のある時間」に使う in の例文をみていきましょう。
● She went to Canada in August.
▶ 彼女は8月にカナダへ行きました。

● Many flowers bloom in spring.
▶ 春はたくさんの花が咲きます。
● I take a walk in the morning.
▶ 私は朝に散歩をします。
in は「~のうちに、~たてば、~の後に」という時間の経過も表すわ。
時間の経過を表す in の例文です。
● Call back in an hour.
▶ 1時間したら折り返し電話をください。
● Shinkansen arrives in Osaka in three hours.
▶ 新幹線は3時間後に大阪に着きます。

in と within
「今から~後に/~たったら」という場合は in を使いますが、「~以内に」という場合には within を使います。
● I’ll be back in an hour.(1時間で戻ります)
● I’ll be back within an hour.(1時間以内に戻ります)
on の意味と働き
on は「~の上に」などの意味で、表面に接触していることを表すんだよ。
例文をみていきましょう。
● What’s on the table?
▶ テーブルの上には何がありますか。
● There is a national park on the border
▶ 国境に国立公園があります。
● She is on the bus.
▶ 彼女はバスに乗っています。

バスの床への接触ではなく、バスという輸送手段に支えられている状態を表しています。
「~の上に」だけではなく、側面や下の面などに接している時も on を使うよ!
早速例文をみていきましょう。
● There is a picture on the wall.
▶ 壁に一枚の絵がかかっています。

● I see a fly on the ceiling.
▶ 天井にハエが一匹とまっているのがみえる。
● The shop is on your right.
▶ その店は(あなたの)右側です。
「その店」は「あなた」を基準に右側に「接触」しているということです。
日付と曜日にも on を使うよ。
● The baby was born on September 20th.
▶ その赤ちゃんは9月20日に生まれました。

● We don’t go to school on Saturday.
▶ 私達は、土曜日は学校へ行きません。

at の意味と働き
「at」は、ある1点を表すよ。
「at 6 pm」(6時に)や「at station」(駅で)のように、時刻など特定の1点や、地図上のある一点(場所)を指す時に使うんだ。
「~のところで[に]」の at の例文をみていきましょう。
<「~のところで[に]」の at の例文>
● There’s someone at the door.
▶ ドアのところに誰かいます。

● I bought the bag at that store.
▶ 私はあの店でそのバッグを買いました。
● He will stay at a hotel tonight.
▶ 彼は今夜ホテルに泊まります。

● They have a good time at the party.
▶ 彼らはそのパーティーで楽しい時間を過ごしました。
次は「○時に」と時刻を表す時に使う at だよ。
<時刻を表す at の例文>
● I usually have lunch at noon.
▶ 私は通常12時に昼食をとります。

● The TV program begins at ten.
▶ そのテレビ番組は10時に始まります。
at には、「ある一点に向かって、めがけて」の意味で使うこともあるんだ!
<「~に向かって、めがけて」の at の例文>
● Look at me.
▶ 私を見なさい。
● The boss often shouted at her.
▶ その上司は頻繁に彼女を怒鳴る。
時を表す in, on, at の使い方
時を表して「~に」という場合の in, on, at について整理しておこう!
● 世紀
▶ in the twentieth century(20世紀に)
● 年代
▶ in the 1980s(1980年代に)
● 年
▶ in the 2020(2020年に)
● 季節
▶ in (the) winter(冬に)
● 月
▶ in September(9月に)
● 午前・午後
▶ in the morning/in the afternoon(朝・午前中に/午後に)
● 日付
▶ on May 15th[(the) fifteenth](5月15日に)
▶ on my birthday(私の誕生日に)
● 曜日
▶ on Thursday(木曜日に)
● 特定の日の午前・午後・夜
▶ on Sunday morning/afternoon/night(日曜日の朝[午前中]/午後/夜に
● 時刻
▶ at six o’clock(6時に)
▶ at noon/midnight(正午/深夜0時に)
● 時の一点
▶ She went to Australia at the age of eleven.(彼女は11歳の時にオーストラリアに行きました)
▶at Christmas(クリスマスに)
● 夜
▶ at night(夜に)
at night
night の時だけ at を使います。
× at morning ▶ ○ in the morning
× at afternoon ▶ ○ in the afternoon
とはいいません。
時を表すその他の前置詞
ここからは in, on, at 以外の時を表す前置詞を一緒にみていこうね!
~の前に/あとに before/after
時間とか順序で「~の前に」は before を使うの。
「~のあとに」は after よ。
● I go to bed before ten.
▶ 私は10時前に寝ます。
● We play baseball after school.
▶ 私たちは放課後に野球をします。
~の間 for
時間や期間の長さで「~分間」とか「~日間」という場合には for を使うよ!
● She waited for him for three weeks.
▶ 彼女は彼を3週間待ちました。
「夏休み」など、特定の期間について「~の間(ずっと)」という時は during を使います。
● He stayed there during the summer.
▶ 彼は夏の間、そこに(ずっと)滞在しました。
~から/まで from~to/until/by
「~から・・・まで」は from ~ to ・・・」 で表すの。
「~までずっと」というように、続いていることを表す場合は until を使うわ。
「~までに」というような、締め切りや期限を表す場合は by を使うのよ。
● The shop is open from 10 a.m. to 8 p.m.
▶ その店は午前10時から午後8時まで開いています。
● I lived in Japan until June 2015.
▶ 私は日本に2015年の6月まで住んでいました。
● I have to finish my report by September 20.
▶ 私は9月20日までにレポートを終わらせなければなりません。
場所を表すその他の前置詞
in, on, at 以外にも場所を表す前置詞がいろいろあるから、一緒にみていこうね!
~から/に from~to, for
~から(出発地点)は from で、~に(到着地点)までは to で表すよ。
● We walked from my house to school.
▶ 私達は私の家から学校まで歩いていきました。
「~に向かって」は for を使うんだ。
● This train is bound for Tokyo.
▶ この電車は東京に向かっています。
● This train is bound for Tokyo.
▶ この電車は東京に向かっています。
● She left for Canada last night.
▶ 彼女は昨夜、カナダへ向けて出発しました。

~の間に/まわりに between, among, around
ふたつの「間に」は between、3つ以上の場合には among を使うのが普通だよ。ただし、between には例外もあるってことは覚えておこう。
はっきりとしたものに挟まれている状態がbetweenの持つイメージで、amongは「何かに囲まれていう状態」というイメージだね。
● The park is between the hospital and the bank.
▶ その公園は病院と銀行の間にあります。
● John is popular among his co-workers.
▶ ジョンは同僚の間で人気があります。
「~のまわりに」では around を使うんだ。
まわりにといっても、取り囲んでいるというよりは、その周囲・近くという意味になるよ。
● There is a book store around the corner.
▶ 角のあたりに本屋があります。

● The moon moves around the earth.
▶ 月は地球のまわりを回ります。
~の前に、~の後ろに in front of, behind
「~の前に」は in front of ~ を使う。物理的・空間的な意味で、前にある(いる)ことを意味するよ。
場所を表す「~の後ろに」は behind だよ。
● I am in front of the building.
▶ 私はビルの前にいます。
● The river behind our school is the Edo River.
▶ 私たちの学校の後ろの川は江戸川です。

~のそばに by, beside, near
位置を表して「~のそばに」は by や beside を使う。by より besideの方がより近い印象だよ。
near は場所を表現する場合においては「~近くに」という意味で使う前置詞だよ。
● The restaurant is by the roadside.
▶ そのレストランは道路わきにあります。
● Why don’t you come and sit beside me?
▶ 私のそばに来てすわりませんか。
● Our school is near the station.
▶ 私たちの学校は駅の近くです。
~の上に/下に over, above/under, below
on the table(テーブルの上に)のように、上などにあるものが接触している「~の上に」は on を使いましたが、接触せずに、離れている「~の上に」という意味を表すには、over や above を使うよ!
※ over は、接触している場合にも使うので覚えておこう。
under は「~の下に」という意味です。below が広く下方を表すのに対して、under は真下のイメージなんだ。
● There is a bridge over the river.
▶ 川の上に橋がかかっています。
● The plane was flying above the clouds.
▶ その飛行機は雲の上を飛んでいました。
● A cat is sleeping under the table.
▶ 猫がテーブルの下で眠っています。

● He lives in a house below the railway tracks.
▶ 彼は、線路の下の家に住んでいます。
~の中へ/外へ into/out of
「~の中へ」は into、「~から外へ」は out of だよ。
into のイメージは「外から中への動き」で、動きを感じる文なら into を使うといいね。
into の反対語にあたるのが、out of だ。
● He went into the shop.
▶ 彼は店の中へ入って行きました。
● I pulled a ball out of my bag.
▶ 私はバッグからボールを取り出した。
~を横切って/~に沿って/~を通り抜けて across/along/through
acrossは、「~を横切って」という意味で、基本的には垂直に交わる、横断する場合などに使うよ。
along は道や川など、長さのあるものの前置詞として「~に沿って」「~を通って」という意味を表すんだ。
through は「通り抜けて」という意味だよ。
● I swam across the river.
▶ 私は川を泳いで渡りました。
● She ran along the street.
▶ 彼女は通りに沿って走りました。
● The train went through the funnel..
▶ 電車はトンネルを通り抜けました。

その他のいろいろな前置詞
他にもさまざまな意味を表す前置詞があるよ。一緒にみて行こう。
「~の」 of
of は「~の」という意味で広く使われる前置詞なんだよ。
「A of B」なら「B の A」と、後ろの単語から訳すのが普通なんだけど、例外もあるよ。
● the name of this flower.(この花の名前)
● the top of the mountain.(山の頂上)
● the garden of our house.(私たちの家の庭)
「~のために」「~にとって」 for
for は「(人)のために」「(物事)のために」「~にとって」という意味を表すよ!
● I bought this book for him.
▶ 私は彼のためにこの本を買いました。
● This coffee is too hot for me.
● このコーヒーは私には熱すぎます。

● What do you want for your birthday?
● 誕生日には何が欲しいですか?
「~によって」「~で」 by
by は「~を使って」、「~によって」、「~で」など、いろいろな意味で使われる前置詞だよ。
● We go to school by bus.
● 私たちはバスで学校に行きます。
● These cookies were baked by my mother.
● これらのクッキーは母が焼きました。

● He took the wrong train by mistake.
▶ 彼は間違えて違う電車にりました。
「~といっしょに」「~を身につけて」 with, without
with は、前置詞として「~と一緒に」という意味で最もよく使われるよ!
「~で」の意味で道具などを表すんだ。
● He left home with no money.
▶ 彼はお金を持たずに家を出ました。
● Write your answers with a pen.
▶ 答えをペンで書きなさい。
● She’s the girl with blue eyes.
▶ 彼女は青い目の少女です。

without は「~なしで」という意味だよ。
● We can’t live without water.
▶ 私たちは水なしでは生きられません。
「~について」 about
about は人や物事を表す名詞の前において「~に関して、~について」という意味を表す前置詞だ。
● I want a book about wild animals.
▶ 私は野生動物に関する本がほしいです。
● It’s good to learn about new things.
▶ 新しいことについて学ぶのはいいことです。
● What do you think about it?
▶ あなたはそれをどう思いますか。
「~のように[な]」 like
前置詞としての like は「~のように」「~に似た」という意味で使われるよ。
● She looks like her father.
▶ 彼女は父親に似ています。
● That cloud looks like a cat.
▶ あの雲は猫のように見えます。
● What is she like?
▶ 彼女はどんな人ですか。
「~として」 as
前置詞としての as は「~として」の意味で使われるよ。
● My sister works as an English teacher.
▶ 私の姉は英語教師として働いています。
● I respect him as my boss.
▶ 私は彼を上司として尊敬しています。